




日本に本社がある、言わずとしれた大手家電メーカーです。
パソコンだけでなく、テレビやオーディオ、生活家電、住宅設備など幅広い製造を行っています。
パソコンの製造はモバイルPCに特化しており、レッツノートシリーズが神戸の工場にて国内生産されています。
軽量、バッテリーのもち、高耐久を特徴とした、他社にはない高付加価値のノートパソコンは、国内のみならず海外でも幅広く愛好されています。
他メーカーの品と比較すると価格帯は非常に高く設定されていますが、レッツノート以外のノートパソコンは使用しないというコアなファンが存在するのも頷けるほど、モバイル分野では常に最先端の技術が盛り込まれたパソコンを製造しています。


10.4インチ液晶搭載のモバイルパソコンとして設計されたシリーズ。
パソコンで思うようにシェアを取れなかったパナソニックが、モバイルに一点集中して勝負をかけて世に送り出されたノートパソコンがRシリーズです。
初期モデルCF-R1が発売された2003年当時、960gという重さは他のパソコンと比べて圧倒的な軽さを誇り、丸いタッチパッドとスタイリッシュなキーボードデザインが秀逸ですぐに人気に火がつきました。
その後も耐圧力や頑丈さを売りとして長く好まれ、最終モデルであるR9まで生産、発売が行われておりました。
Rシリーズのコンセプトは、ワイド液晶搭載のJシリーズ、現在発売されているRZシリーズに引き継がれています。


Rシリーズの大成功をうけて、12インチ液晶を搭載したB5サイズのノートパソコンとして再設計されたのがレッツノートTシリーズです。
光学ドライブを搭載せずバッテリー容量が優先され、約1kgという軽重量も加わり人気を博したモデルです。
液晶のサイズはそのままに耐圧力と頑丈さに加え、バッテリーのもちを伸ばすことに注力が行われ続け、最終モデルであるT9まで発売されていました。


Wシリーズは、Tシリーズに光学ドライブが搭載されたシリーズです。
レッツノートの特徴である軽さを保つため、パームレストとトップローディング光学ドライブを一体化したデザインが目をひきました。
大きなデザインの変更はないまま長所を伸ばす形での改良が進められ、最終モデルであるW9まで発売が行われていました。


ノートパソコンにパソコンに取っ手が付いた、ちょっと変わったデザインが用いられたシリーズです。
取っ手つきのパソコンとしては、過去にSONY VAIOのQRシリーズが存在していましたが、後継機種が発売されることはありませんでした。
それから8年ほど経過し、パナソニックから発売されたのがこちらのシリーズです。
取っ手により持ち運びの際の利便性が格段に向上し、レッツノートのタフさと相まってそのまま外出先に持ち出せる非常に使いやすいノートパソコンです。
それなりに重量はありますが、バッテリーのもちが良く、光学ドライブが搭載されている等の点で汎用性も優れており、ビジネスシーンでも使い勝手の良いシリーズでした。


レッツノートシリーズで最も大きな液晶モニターが搭載されていたのがYシリーズです。
14.1インチの液晶を搭載していながら、1.5kgと控えめな重量に収められている点が特徴となっております。
モバイルPCとしては少し大きめのサイズとなっておりましたが、キーボードのキーも同様に大型化している為タイプしやすく、標準バッテリーで8時間という駆動性を誇っておりました。
発売後は大きなデザインの変更もなく、最終モデルであるCF-Y9まで生産・販売が行われていました。


TOUGHBOOK(タフブック)シリーズは、防水、防塵機能を備え、米国国防総省の落下試験基準にも合格している異色の頑強さを持ったノートパソコンです。
頑丈が強調された筐体は、通常のノートブックパソコンの使用がためらわれる劣悪な環境でも気にせずに使用できる安心感があります。
水中に沈めてもものともしないシーリング構造、埃を吸い込まないファンレス構造など、工事現場や水際での作業にはとても重宝するシリーズでした。
重量は同社のモバイルノートと比較すると重くなっており、価格帯は高級機のイメージのあるレッツノートよりも高く設定されています。


レッツノートのポインティングデバイスといえば丸型のトラックパッドの印象が強くなっておりますが、それ以前のレッツノートにはトラックボールが採用されていました。
トラックボールの操作は慣れるまでは通常のトラックパッドより苦労しますが、一度操作のコツをつかむとトラックパッドよりもすばやく精密な操作が可能でした。
トラックボールがあるからレッツノートしか買わない、というコアなファンがいたほどです。
ビリヤードの球と同じ素材を用いられ、様々な色が取り揃えられていたので個性のアピールにもなり愛されていたトラックボールですが、構造上ノートパソコン本体の厚みが出てしまう、センサー部にゴミが溜まりやすく定期的に掃除をしないと使い物にならなくなる等の点から、ついにはトラックボールが使用されないモデルのみの生産となってしまいました。