前身企業時代を含めると、1900年代前半からの歴史を誇る国内大手の電機メーカーです。
パソコンの取り扱いを始めたのは、1981年に発売された【FM-8】が契機となっておりました。
(※当時は【パソコン】という呼称でなく【マイコン】と呼ばれています)
その後、今なお根強い愛好家のいる【FM TOWNS】を経て、1995年に現在も販売が行われている【FMV】ブランドへと行き着きます。
このFMVシリーズはWINDOWS95の発売と併せてセールスが展開され、高倉健氏をCMに起用するなどの戦略で今までパソコンに触れる機会の無かった方々へのアプローチに重点が置かれていました。
そんなセールス方法が功を奏したのか、このシリーズで初めてFUJITSUは国内シェアNO.1を獲得する事となります。
余談ですが、FMVのTVCMは個性的なものが多く、俳優の方も時勢に沿った贅沢なキャスティングを行うので非常に印象的でした。
当初のコンセプトは、前述の通り普段あまりパソコンに触れなかった方々をターゲットとした「初心者向け」のものとなっておりましたが、シリーズが発売されるについて次第に多様化していき、様々なニーズに対応できる様たくさんの機種が発売されました。
2015年現在では、2010年の呼称変更によりDESKPOWERの呼称はなくなり、ESPRIMOシリーズへとそのバトンが引き継がれています。
中でも印象に残ってるシリーズは、
大型の液晶モニターと一体になっていた「TXシリーズ」
タイムドメインスピーカーが標準付属していた「Mシリーズ」
本体を横置きにして上に液晶モニターが乗せられた「Hシリーズ」
などが特徴的でした。
法人向けのデスクトップPCとしてリリースされたのが、このESPRIMOシリーズです。
家庭向けのパソコンと比較すると、コストパフォーマンス、コンパクトさなどに重点が置かれ、国内の法人向けPCとして販売され続けています。
2010年の名称統合以降は、FUJITSU製のデスクトップパソコンは全てこのESPRIMOシリーズにまとめられており、以下の例の様に型番の頭のアルファベットが1文字か1文字+Hかによって個人向け、法人向けが判別される形となっております。
例
D550/B…法人向け
DH550/3A…個人向け
中古のパソコンを購入する機会がございましたら、ESPRIMOシリーズはこの1文字か1文字+Hかを気にしながら選択してみるのも良いかもしれません。
個人向けのノートブックPCとして販売が行われ、(※NSシリーズのみ例外)2010年の名称統合まで国内でも高いシェアを誇り愛されていたシリーズです。
広い層に使われていたNBシリーズ
タッチパネル液晶が搭載されており、タッチペンも付属していたMCシリーズ
17インチの巨大な液晶が採用され、キーボードにはテンキーまで搭載されていたNXシリーズ
などの様々な派生シリーズが販売されていました。
プリインストールアプリの豊富さも相まっており、比較的ライトなユーザー、また2000年代初頭にパソコンを触り始めたユーザーには、思い出深い方も多いかと思われます。
ESPRIMOと同じく、元来は法人向けモデルとの位置付けだったLIFEBOOKシリーズですが、2015年現在では個人向けモデルとの統合が行われ、個人向け、法人向けのモデルが混在しています。
個人向けのBIBLOと比較するとプリインストールされているアプリ(ゲーム等)が少なく、価格も抑えられており、またデザインもシンプルな為こちらのシリーズを好んで使用する方も少なくありませんでした。
ノートPCとしては珍しいRAID1(ミラーリング)を搭載したX8200などもリリースされており、コストパフォーマンスのみならずハイパフォーマンス方面の開発も併せて追求されている、面白いシリーズです。